就活軸を「裁量権」とする人が注意するべきこと!専門商社パーソンによる解説

面接対策

就活の選考において
就活軸
「裁量権のある会社(環境)」
と答える人も多いと思います。

僕も就活をしていた時に、
「裁量ある仕事をしたい!」と思っていましたが
一方で、裁量権のある会社では、
「どこまでの仕事を任されるのだろうか?」
という疑問もありました。

社会人になって、実際に会社で働き
学生さんから面接対策の依頼を
受けることが増えた今の僕から
就活軸に「裁量権」と言っている学生さんを見ると
ポジティブな印象を持つことも
ネガティブな印象を持つこともあります。
(悪い印象を持つわけでなく、
採用判断をするという観点で見たネガティブ認証です。)

今回は、面接で就活軸に裁量権と答える人が気を付けるべき、
以下について書いていきます。

・就活軸を「裁量権」とすることのメリット・デメリット
・僕が感じる仕事における裁量権
・就活軸を「裁量権」とする学生が面接で話すべき事

就活軸を「裁量権」とすることのメリット・デメリット

「裁量権」を軸にしている学生が、どのように見られる可能性があるか

繰り返しになりますが、
就活軸を「裁量権」と答える学生を見た時に
ポジティブな印象になることも、
ネガティブな印象になる可能性もあり、
これらは就活生からするとメリット・デメリットになると思います。

ポジティブな印象を持たれる就活生は
・積極的に仕事に取り組みたい
・成長環境を求めている

ネガティブな印象を持たれる就活生は
・人の言う事を聞かず自由に働きたい
・やりたい仕事だけをやりたい

という風に面接官からは
見られる可能性があります。

どちらが正しと説く気はありませんが、
面接を受けるなかで
ネガティブな印象を
持たれるのは良くないですね。

しかし、話している本人には
そんなつもりは無くても
話の内容や面接全体の印象を通して
ネガティブに見えてしまう
可能性があります。

裁量権を就活軸にする学生さんは
このリスクを把握したうえで、
面接での話し方を対策する必要があるでしょう。

ネガティブな印象を持たれてしまう理由

では、なぜネガティブな印象を持たれてしまうか、
僕が感じる理由は

面接全体を通して、
「なぜ裁量権のある会社で働きたいのか」が見えてこない

ということが多いです。

これは、
ガクチカのエピソードから
裁量を持って努力した印象が伝わらない
ことが原因です。

ガクチカから裁量を持った印象が無いと
就活軸で「裁量権がある会社で働きたい」
と言ってしまうと、
唐突に「裁量権」が出てきた感覚になり、
聞いている側からすると、理由がわかりません。

そうなると、
今まで裁量を持って努力していないにも関わらず、
社会人では裁量を持ちたいというのは
裁量を持つ責任や、そのための努力をした無いけれど
会社では自由に働きたい
と言っているような印象になり
都合が良いように聞こえる可能性があるのです。

したがって、ガクチカを通して
「裁量を持って努力してきたこと」
が伝わる内容にすると良いでしょう。

会社で働いて感じる実際の裁量権

仕事には役割分担がある

前述のとおり僕も就活をしているとき
裁量を持てる会社で働きたいと感じていました。

しかし、実際に就職して働き始めて感じることは
「裁量権がある」 = 「全て自分で出来る」
ではなく、
「全て自分の判断で出来ない」 = 「裁量権が無い」
とも思わない
という事です。

少しイメージがつきにくいと思うので、
詳しく説明していきます。
仕事の中で、
自分が
①裁量を持てる範囲
(自分で考えて、自分の責任の範囲で出来る)

②裁量を持てない範囲
(自分の経験では判断できない、上長の判断を仰ぐ必要がある)

③中間の範囲
(人の知識を借りたりサポートを得ながら出来る)

があると感じます。

1つの仕事で、10の役割分担があるとした場合
①:②:③ = 5:3:2
だったり

①:②:③ = 1:4:5
だったりします。

僕が就活をしているときは
10を全てやるイメージでいましたが、
実際働いていると
なかなかそこまで全ては出来ません。

また、先輩や上司を見ていても、
より経験やスキルのある人から
知識を借りたり、相談をしながら
仕事を進めていることが殆どです。

逆に、上司では細かすぎて
把握しきれない内容も多くあるので
そこは自分が責任を持って対応している
ということが多いです。(もちろん報連相はします)

なので会社で働く以上、
ある程度、役割の分担は必須であり
裁量が欲しいのであれば、
裁量を持てる経験や知識を持つ必要があるのです。

少し大げさな例を上げますと
僕はメールを1通送るにも
メール相手が重要な顧客であったり、
言いたい事が正しく伝わるか微妙と感じる難しい内容であれば
先輩や上司に確認してもらうこともあります。

これを、メール1通送る裁量も無い
とも言えるかもしれませんが
僕は適切に仕事を進めるためには
必要なことだと思います。

このように、仕事をするなかで
役割や判断基準の有無が存在します。

それを理解せずに、
自分で全て自由に出来ないことを
裁量権が無いと言ってしまうと
ネガティブな印象を持たれてしまう可能性があります。

裁量権を得ていくためには

それでは、「裁量権を得ていく」ために
何が必要となるでしょうか。

裁量権を得ていくことは、
前章の仕事の役割分担の割合の例を
①:②:③ = 1:7:2
のような状態から
①:②:③ = 7:1:2
のようにしていくイメージです。

そうなるには、
仕事の中で多くの経験をすること

一度経験した仕事を必ず覚えること
が近道になります。

当たり前かと思うかもしれませんが、
他に近道は無いと僕は思っています。

仕事を振る側の目線で考えると、
1度経験していることであれば
「前と同じようにやれば大丈夫」
という理由で、仕事を任せてもらえる可能性が高いです。

また、一度やった仕事を必ず覚えることが必須です。
一度やったことを覚えていない人に対して
未経験の仕事を頼もうとはなりにくいです。

「一度経験した仕事を、経験値として蓄積する」
「類似する仕事であれば一人でこなせるようになる」
これを繰り返していくうちに
裁量権が多い状態になると思います。

面接では、どのようなことを話すと良いか

さて、これを踏まえて面接で何を話すと良いかというと
裁量を持った経験
と、
その経験から、裁量権を持つことにどんな価値があったか
です。

ガクチカのエピソードから、
これらが伝わるように
内容を見直しましょう。

以下に、僕が仕事で裁量を持った経験から
「裁量権を持つこと」に感じる価値を書きます。

この記事を読んで頂いた方が
同じことを感じている必要はありませんが、
面接で話す際の言語化に役に立てば参考にしてみてください。

・担当する仕事が増えて、人との出会いが増え成長できた
・担当する仕事が増えて、これまでにない価値観を得られた
・同僚、上司、取引先との信頼関係を構築することができた
・一つの案件で経験したことが、他の案件でも活かせた

以上、就活軸を「裁量権」とする人が
注意するべき事でした。
参考になれば面接対策に取り入れてみてください。

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