【業界研究】脱炭素実現にむけて、商社が取り組む蓄電池事業とは

業界研究

商社が脱炭素や再エネに関わって行う事業に
蓄電池事業があります。

本記事では、
蓄電池とは何か?
なぜ蓄電池が必要か?
商社ではどういった形で事業を行っているか?
という点を解説します。

本記事は以下のような人にオススメです。

  • 商社業界に興味がある方
  • 脱炭素に興味がある方
  • 就活で業界研究をしている方

蓄電池の事業を行っている商社

まずは、蓄電池を扱っている商社について、
「蓄電池事業 商社」で検索して
上位に出てくる会社さんを挙げます。

  • 丸紅エネブル株式会社
丸紅エネブル株式会社
蓄電池専門商社の丸紅エネブルでは、蓄電池・ポータブル電源・ペロブスカイト太陽電池・EV充電器の脱炭素推進商材から電気工事士向け電材まで幅広い商品を取り扱いしています。
  • 伊藤忠商事
伊藤忠商事のクリーンテックビジネス|伊藤忠商事株式会社
伊藤忠商事株式会社の「伊藤忠商事のクリーンテックビジネス」についてご紹介いたします。伊藤忠商事は繊維、機械、金属、エネルギー、化学品、食料、住生活、情報、金融の各分野において幅広いビジネスをグローバルに展開する大手総合商社です。
  • 住友商事
ESGコミュニケーションサイト
大型蓄電事業をご紹介している住友商事のサステナビリティページです。

これらの例を見ますと、
総合商社さんや、総合商社子会社さんで
扱っていることがわかります。

この点から、再エネや脱炭素において
商社が蓄電地事業を重視していると言えると思います。

蓄電池とは

そもそも蓄電池とは、
どういうものかをお話ししていきます。
外観としては以下のようになります。

出典:https://marubeni-eneble.co.jp/upload/save_image/06191516_648ff2bdf35.png

外観はただの箱に見えるかもしれませんが、
制作しているメーカーや、蓄電容量によって
大きさや外観は変わります。

機能としては、
細かい技術的な話は省きますが
電気を蓄えることのできる装置です。

どういったことに使われるかというと、
例えば、太陽光発電と併せて使うと
太陽光発電では、
日中は発電できますが、
夜間は発電できません。

こういった場合、日中に電気を蓄電して、
夜間の発電できない時間帯に
蓄電した電気を使用
するということができます。

なぜ蓄電池が必要となるか

上記の太陽光発電の例では
1日の中の電気の使用を例に挙げました。

これを1年間など長期の期間で見ますと
発電電力量が消費電力量よりも多くなる時期や、
逆に消費電力量が発電電力量よりも多くなる時期があります。

出典:https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/saiene/keitouseiyaku.html

そもそも電力とは、発電された分は
送電線を伝って何かしらの形で消費されるべきでして
余ってしまった場合は行き場所が無くなってしまいます。

そのため発電電力量(供給電力)
消費電力量(需要電力)は同量となる必要があり
これを電力の需給バランスと言います。

太陽光発電や風力発電のように
時間帯や天候、風量などの自然条件によて
発電電力量が変化する発電が増えたことや、
昨今の夏場の異常な気温上昇による消費電力の上昇により
電力の需給バランスをとることが難しくなってきました。

これらのことから、
発電電力量が多くなってしまう場合は、
出力抑制といって、電力会社から発電事業者に対して
発電電力量を抑えるように要請が出されることがあります。

逆に、消費電力量が多くなってしまう場合は、
電力会社から我々消費者に、
節電の協力要請が出されることがあります。

これらの課題の解決策の一つに挙げられる事業が
蓄電池事業でして、
電力が余る時間帯には蓄電
電力が足りなくなる時間帯には
蓄電池の電力を使用することで
需給バランスをとることに役立ちます。

蓄電池事業の例

実際に商社が行っている蓄電池事業の例として、
家庭用蓄電池
産業用蓄電池
系統用蓄電池
があります。

家庭用は、一般家庭に取り付けた太陽光発電などによる
発電電力を蓄電し、日中発電した電力を
夜間に家の中の電気に使用する用途となります。

産業用は、ビルや公共施設などに付けられ、
こちらも家庭用と同様に太陽光発電などで
発電した電力を貯めておく用途となります。

系統用は、上記の「なぜ蓄電池が必要となるか」
で説明したように、
電力系統に接続し、
電力需給バランスを保つ用途で使われます。

以上が、商社における蓄電池事業の概要となります。
今後、太陽光発電や風力発電などの自然エネルギーの活用に
蓄電池は重要な事業になると思います。
日本での脱炭素を実現させるために
さらなる発展が楽しみです。

商社や再エネ業界の情報をXで発信していますので、
興味がありましたらご覧ください。
https://twitter.com/shoshaman_haji

コメント

タイトルとURLをコピーしました